エロゲ入門者によるエロゲ入門のすゝめ

エロゲをやってみたいけど何をやればいいのか、参考にしようにもレビューサイトは玄人仕様すぎてよくわからない...よく聞く声だと思います。当ブログではそういった声に応える記事を更新していこうと思います。踏み込んだ解説等は控え、あらすじや簡単な感想といった程度にとどめる予定です。

③euphoria

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 エロゲに触れた事が無くてもこのタイトル、このパッケージ絵に見覚えのある方は多いのではないでしょうか。

 

 本作は内容、知名度共にインモラルハードコアADVを代表する作品と言っても過言ではないらしく、自分も某掲示板のエログロ画像スレッド等でよく作中のCGを見かけた記憶があります。

 ただまあ、それだけの作品であれば自分がわざわざ入門者へ向けた当ブログの記事にするはずもなく、、、

 

 パッケージ、評判、販売サイトのサンプルCG等から誤解されがちですが、自分は本作品を鬼畜凌辱の皮を被った純愛ゲーと評します。

 

 正直、物語を進めていく上で登場するCG、描写は目を背けたくなるものばかりで、犯罪者の自室からこの作品が見つかったとしてもメディアは報道を自重するのではないかとさえ思える程です。(これを書いている時点で自分も参考画像として公式からサンプルCGを引っ張ってこようかと考えていましたが思い直しました。キツいもん。)

 

 自分はエロゲをプレイする際には専らシナリオを重視する派でして、「エロゲにエロはいらない(支離滅裂な思考・発言)」等と繰り返し主張してきました。18禁シーンを描写することで作品に深みを加えることができないならそれは蛇足ではないかという趣旨です。(まあこのあたりは各人がエロゲに何を求めるかでそれぞれ違ってくると思いますので好きなゲームをプレイしましょう。)

 しかしこのゲームは紛れもなく「18禁描写により深みが増す」、いや、18禁描写が必要不可欠な作品と言えるでしょう。(前々回で記事にしたWA2もこれに当たります)

時には吐き気を催すような描写も全てが物語の構成要素となっているのです。

むしろここまでできないなら自分はこの作品を高く評価していなかったとも思います。

 人によっては冒頭の3分でPCをシャットダウンしたくなるかもしれませんが、グランド√までプレイし終えたあなたはこの意味がきっと理解できると思います。キツいけど。

 

 

P.S.

 最初の一本に選ぶのもなかなか挑戦的で面白いと思いますが、個人的にはそこそこ経験のある、主にエロゲに”エロ”を求めるゲーマーにもお勧めしたい作品です。たまには、と巷でオススメされてる泣きゲーとかやってみたけどなんかやかんやで泣かせに来てなんやかんやでハッピーエンド、あれコレ深夜アニメでよくね、なんて感じた人、結構多いんじゃないでしょうか。(深夜アニメを貶しているわけではなく、あくまでエロゲというコンテンツに唯一無二を求める自分の価値観でものを言っています。)やっぱり自分はエッロイのがやりたいな、そう思い里帰りする前に一度プレイしてみてほしいと思うのです。きっと”これから”の選択肢が変わることでしょう。キツいけど。

②千恋*万花

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 自分が初めて手を出したエロゲはWA2でしたが、今回はエロゲにのめり込むきっかけとなった一本について。

 

 ブランドはPCゲームに興味が無くても一度は聞いたことがあるのではないでしょうか、業界最大手とも言われる(ぼくがそう思ってるだけかも)ゆずソフト

 ジャンルは所謂イチャラブ系ですね。前回の記事にしたWA2とはまるっきりコンセプトの違う、ただ純粋に女の子とイチャイチャしようぜ!といった平和なゲームです。

 

 「エロゲにのめり込むきっかけ」と言いましたが、WA2じゃないの?と前回の記事を読んでくださった方は思われたのではないでしょうか。

 実はWA2にハートをフルボッコにされた自分の傷は深く、その後数か月PCゲーに手を着けられずにいました。PSP移植版の車輪の国ToHeart2をやったりして(やってんじゃねーか)傷を癒す期間が続きました。

 そんな時、ゲームとは全く関連の無いワードでネットサーフィンをしていて”運命”に出会います。

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 エッッッッッッッッッッロッッッ!!!!!ふんぐッ!!!///////

 

それはまさに一目惚れ....

タイトルだけ調べて翌日エロゲショップにちゃっかり初入店し即購入しました。何も知らずに。

 

帰ってウッキウキでインスコして起動して、やっとお目当てのキャラが登場.....

あれ....?この声...

 

み〇にゃん...?

 

ぼくのデレステの担当アイドルは見てのとおりですが、同じ声が画面から聞こえるではないですか。

 そう、この頃の自分は純粋だったため、普段目にするようなアニメの声優が裏名義なんてものを駆使しエロゲにも出演しているだなんて考えもしなかったのです。にしてもまさかの確率...運命としか言いようが...というか言わせてください。

 気持ち悪いのでこの辺にしときます。

 

 内容は普通のギャルゲーといった感じですが、流石天下のゆずソフトと言うべきか、どのルートを選んでもきちんとストーリーが進行してイイ感じに問題が解決し、ハッピーエンド。ヒロインが本当はメガネの優等生だったり、クリスマスデートをすっぽかされたりなんて展開はありません。「初心者にはゆずソフトがオススメ」だとよく聞きますが、たぶん大きなハズレを引くことがない安心感がそう言われる理由の一つなんだと思います。

 因みに自分はエロゲ(えっちなゲームと言う意味で)のオススメを聞かれた時には「ゆずソフトで絵が好みのやつ」と答えています。良くも悪くも王道イチャイチャが楽しめて非常に良いです。とってもえっちです。

 

とまあこういった経緯で”喜び”を知ってしまった自分はその後も某声優の裏名義が出演している作品を片っ端からチェックし毎月エロゲショップに直接足を運ぶほどになってしまったのですめでたしめでたし。

 

P.S.

ここから先は深夜帯のツイッターだと思ってください。

本文中に声優の裏名義の話が出ましたが、先日ツイッターで「裏名義で活動しているのにはそうしないといけない理由があるのだから本名義と合わせて晒すのは配慮に欠ける」という旨の指摘を見かけました。....本当にそうでしょうか。疑問に思います。

 

2016年にヒットした『ノラと皇女と野良猫ハート』がアニメ化されたことは記憶に新しいですが、これはdアニメストア等一般層が広く利用するサービスでも配信されています。その際のキャストで、原作では裏名義で出演していた声優陣は本名義で表示されていました。一部界隈では「エロゲが一般向けアニメになった途端キャストが変更されてしまった!許せない!」等というネタが多くのRTを稼いでいたほど堂々としたものでした。アニメを見て気になった一般層は当然原作に触れようとする過程で声優の裏名義の存在に気づくことでしょう。というように、公式ですら特に隠そうとしていない類のものをユーザー側が”配慮”だなんだと護ろうとすることは果たして正しいのか...?

 

そもそも裏名義を建前だけでも隠す理由として考えられるのは「本名義での活動に支障が出る」とかそんなもんだろうと思いますが、「裏名義を晒されることによる不利益<晒されることによって逆に得られる利益」の関係が成り立てば別に問題にならないのでは?(自分にとってはこっちの理由の方が大きいです)

つまり、「コイツ18禁作品出てんのみ〇にゃんのファン辞めます」より「裏名義で別のコンテンツでも活躍してるらしいしチェックしてみよう」が多いならむしろプラスにゴホンゴホン

 

①WHITE ALBUM2

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 ブログを開設したら最初の記事はこのゲームにしたいと思っていました。

テーマは一言で表すと三角関係。

シナリオライターライトノベル冴えない彼女の育てかた』でおなじみの丸戸史明です。ブランドは『うたわれるもの』等で有名なLeaf

 本編にはいくつかの章があり、初回発売時には製品自体も、序章である「introductory chapter」と終章「closing chapter」とに分けられていましたので購入する際は注意が必要です。(現在では上記2点同梱版完全版が発売されています。)

構成を詳細に知りすぎると実際にプレイする際の楽しみが減ることもありますのでここまでにしておきます。

アニメ化もされていますが範囲は序章の部分に当たるため、あまり評価は高くないようです。

  

 三角関係と書きましたが、流石18禁ゲームということで、普通のアニメのようにちょっとドロドロしちゃったけどなんやかんやで丸く収まりハッピー...とはいかないわけです。ユーザーのこうであってほしい、といった感情に一切媚びずコンセンプトを突き詰めてくれる危険な作品ですが、決して”キワモノ”ではなく、10年近く経った今でも傑作と評されているため古いなどとは思わずに手を出してみるべきです。

※先に断っておきますが某学園モノのように包丁でメッタ刺し等の展開は全くありませんので安心(?)してください。

 グロ等のインモラル描写を一切使用せずユーザーの精神をここまで切り刻んでくるシナリオはあらゆるコンテンツを含めてもこれ以外に知りません。

 

 数あるレビューサイトを見ると、作品自体のボリュームやその暗いテーマから「初心者にはオススメできない」といった注意書きがあったりもしますが、何を隠そう自分はこのゲームが記念すべき最初の一本であり、十分すぎるほど楽しめたのであまり気にする必要はないと思います。逆に「可愛い女の子とキャッキャウフウ(18禁)」を求める場合は完全に畑違いですので避けた方が無難です。

 

 最後に、あまり知られていないようですがエロゲというコンテンツは中古市場が盛んです。これはそもそも販売店自体が少ないため、中古商品が分散せず一か所に集まりやすいことが要因かと思われます。自分の周囲でエロゲにイマイチ手が出せないと言っている人の多くは「高い」ことを理由としていますが、中古の場合はコンシューマーゲームより安い場合もあり、よほど真剣でない限り中高生のお小遣い程度の金額で1ヵ月楽しめることを考えるとそれほど「高い」買い物ではないのかなと思います。(例えばこのゲームの中古は店頭価格で3500円でした。)

 ブランドにお金が入ることはもちろん大切ですが、今後そうしていくきっかけとなる一本を中古で安く購入するのはむしろ業界にとってもプラスになると思っています。

(メルカリでの取引は規約違反なのでやめようね!!)

 

P.S.

個人的に言いたいことがあるので書きますがこの先は深夜帯のツイッターとでも思ってください。

前述のとおりこの作品のシナリオライターはアニメ化もされている大ヒット書籍『冴えない彼女の育てかた』の作者でもあるため、本作品をプレイ後に自分も同書籍を買い揃え読破しました。タイトルや絵柄とは裏腹に、後半の作風はWHITE ALBUM2を踏襲したようなものになっておりそこそこ楽しめましたが、どうにも自分には「ライトノベルであるからこそできないことがあったのではないか」と思えてしまいました。18禁要素の有無ではなく、一般的なライトノベル像として「これ以上の展開は波紋を呼びそうだ」というように配慮してしまった、つまり「ユーザーに媚びた」側面があったのではないかと。しかし読者層を考えると「ユーザーに媚びない」ことが正しいとも限らないわけで...(ジャンプマンガを読むつもりで買った作品が全員死亡エンドとかだったら嫌ですしたぶん批判殺到ですよね)

あまり大きな声で言えませんが、ここが自分の思うライトノベルの限界だと思うんです。面白い作品はあるけれど傑作は生まれない、という意味で。

本来自分に関係なかったり趣味ではないコンテンツに対して外野からグチグチ言うのはあまり褒められたことではありませんが、何故今回ここまで言うかというと、近年エロゲライターがライトノベル業界へ移るケースが増えており、有名ライターによる新作が一部期待できなくなってしまうという現状があるからです。理由はテキスト量やギャラ等様々なようで、当然と言えば当然なのですが...

でも1ユーザーとして、「そんなの知らねえから良作じゃなくて傑作作れよ!!」という気持ちもあるわけで。

ここら辺を言いすぎるとただの暴走オタクになりかねないのでここまでにしますが、要は少しでもそうならないよう、ライターに出て行かれないように新品でいっぱいエロゲ買おう!!おしまい!!!!

 

 

P.S.

このゲームの主人公がムカついて受け付けない、という感想をたまに見かけるけどそういうエロガキは抜きゲーやっておちんちんと仲良くしててください